NURO光の勧誘の詐欺まがいな発言と手口からキャンセルに至るまで

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光回線サービスの卸売に関する電話や訪問販売などの勧誘詐欺の話題が近年見かけるようになりました。
さすがに引っかかることなんてないわー。
“オレオレ詐欺”のように事前に調べるだろう。

…なんて、思っていました。
その時まで。

なんと、自分が直接引っかかってしまいました。
セールストークに騙され、周りに確認を怠り、何よりも家族に迷惑をかけてしまうことになりました。
何とか無事にキャンセルすることができたので、戒めとともにもし同じ状況が起きた場合の対応・手順をメモしておきたいと思います。

※ここで紹介しているのはあくまで一部の悪質な営業を行う代理店について記載しています。 すべての代理店が悪質という訳ではありません。

はじまりは、自転車に乗った訪問者

夏の蒸し暑いある夕方、販売代理店の担当と名乗る男性が家に訪れました。
販売代理店の会社名については、キャンセルの際迅速に対応してくれたので仮に『B社』とします。
B社の訪問担当者は、まずこういう言葉を紡ぎました。

「NTTの代理店で、この辺一帯を回っています」
「ネット回線の遅さを感じませんか?実はネット回線が遅いという苦情がこちらに来たんです」
「その苦情から、近所一帯で光回線をご利用のご家庭はすべてNURO 光に変更することになりました」
「光回線サービスを使っているご家庭からお宅が漏れていたので訪れました」
「何故NTTじゃないのか、ですか?独禁法違反になるからです(あやふやな感じで)」

本来は家主であり光回線の契約者である父が最初から出てもらえれば、申し込みまで進むことはなかったと言いきれます。
しかしその時は父はすぐに玄関に出ることができない状況。母は無関心(こういうものには疎い)。
そして私は『近所一帯がNURO 光に変わる』という事柄(トーク)を信じてしまったことから、申し込みまでのセールストークに飲み込まれてしまいました。

「近所一帯で工事を行うため、工事費は自社で負担します」
「プロバイダとメールアドレスは変わりません」
「電話番号も変わりません。NTTのままです。番号ポータビリティを使用していますか?それなら大丈夫ですね。ちなみに回線は1つですね?」
「現在、お客様が負担しているインターネット回線と電話が、NURO 光に変更しますとこれぐらい安くなります!」
「ただいま契約くださいますと、ご負担金のうち¥20,000がキャッシュバックいたします」

この時点で「あれ?」と思えば良かったのかもしれませんが、私の頭の中ではその疑問が沸かないほど担当者のセールストークがマシンガンのように降ってきて『近所一帯でNURO 光に変わって回線が速くなる』というキーワードを重く引っかかっていました。
ようやく父が玄関先に出てきて今一度同じ内容をトークする担当者。母はよくわからないのでとにかく『キャッシュバック』する¥20,000のことで頭がいっぱいに。
光回線が速くなり、プロバイダとメールアドレスが変わらないのであれば特に気にしない、という父。

それでは、という雰囲気になり、

  • NURO 光コースの申込書
  • NURO 光申込同意確認依頼書(私が代理で申し込みしたため)
  • NURO 光 G2V お申込内容 確認事項

上記3書類にほとんど考えずに記入していました。
書類はNURO 光へ送る手配が取られることになるけれど、

「NURO 光のほうから『お支払い登録申込書』が送られてくると思いますので、『お支払い登録申込書』に記入して返送してください。『登録申込書』を返送していただかないとキャッシュバックは受け取れません。申し込みが遅れて受け取れなかったお宅もいらっしゃるんですよ」

そういうこともあるのかーと深く考えなかった自分、本当ダメでした。

次に工事の日時を決めることに。
工事は『宅内工事』と『屋外工事』の2回にわけて行われると言われ、1度目はSo-net配線区分、2度目がNTT配線区分なのですが、しきりに室内に設置する「光コンセント」と屋外の壁に設置する「光キャビネット」の配線工事ができるのか気にしていました。
と言うのも、状況に応じて配線工事ができない場合が発生するためとのこと。
1回目の工事日を決めて担当者は謎の工事業者に電話をし、私が出てくれ、とのこと。
スマートフォンを渡され、先方の工事担当者とポイントとなる点について早口すぎて頷くしかありませんでした。
一瞬、「うん?」と思った言葉が1つあった(後述)けれど、ひとまず要件は終了し工事確定。
現時点でできることはすべて完了した担当者は、

「わからないことがあるかと思いますが、ご連絡いただければ一緒に対応できますので遠慮なくお電話ください」

と笑顔をたたえていました。
その時父が「名刺を置いていってください」と言ったので、「もちろんお渡ししますよ」と名刺をいただく。

「それでは『お支払い方法登録申込書』が届きましたら、『お支払い方法登録申込書』の手続きをお願いします」

そう言ってNURO 光コースへの申込書等を手に入れた担当者はほくそ笑んで帰っていきました。

勝手に契約を決めてしまった私に対し、父は怒らないでくれました。
その後、ある言葉「8日以内にキャンセルがなければ…」が気になったのでネット検索を行いました。
「NURO 光 勧誘 詐欺」で検索すると、同じような内容の記事がたくさん出てきました。
もちろんそれを踏まえた上でのNURO 光へのお勧めサイトも出てきますし、ポイントとして「NURO 光 勧誘 詐欺」に関する記事も抑えていることです。
検索した中には、Twitterで同じB社の担当者(別担当者と思われるが…)にまったく同じ状況の話ぶりをされて訪問詐欺を受けた方がいました。

「これがいわゆる代理店による勧誘詐欺なのか…」

私が喜々と(両親はそう見えたそうです)書類にサインしていたのは何だったのか…。
何という浅はかさ。
一気に落ち込んでしまいました。

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まずは落ち着いて契約事項に目を通そう

工事が始まる前にキャンセルはできないのか、『NURO 光 G2V 申込内容 確認事項』の裏に書いてある契約事項(重要事項説明)を細かく確認していきました。
どんな契約であれ、細かい文字で書かれていたとしても契約書には目を通しています。
そこに赤い文字で書かれた『初期契約解除制度』が目を引きました。そして謎の工事業者の電話で言っていた『8日以内にキャンセルがなければ~』の意味が理解できました。

電気通信事業法が改正され、平成28年5月21日施行の改定電気通信事業法令により電気通信サービスの新たな消費者保護ルールが導入されました。
明確に何が変わったかというと、「初期契約解除制度」といういわゆるクーリング・オフに似た制度ができたということ。その制度は、一定の範囲の電気通信サービスの契約について、契約書面の受領日を初日とする8日間が経過するまでは、電気通信事業者に合意なく利用者の都合で契約を解除できるというものです。
詳しくは、総務省サイトの電気通信消費者コーナーでご確認ください。

ちなみに「電気通信サービスに関する情報受付Webフォーム」というものがあり、今回のような案件についての情報提供が行えるようになっています。
その日は憔悴しきりながらも怒りも同時に襲っていたので、情報提供を送りました。

ここで疑問が沸きました。

「そういえば、工事費は自社負担するって言ってたよな。キャンセルするなら工事費は自腹で対価金を払え、って言うことか?」

そうなればそのまま契約するか、対価金を払うしかない…のか?
申込書に記入はしたが正式な契約はしていないし、1回目の工事もしていない。なのにお金だけが対価金として負担しなくちゃならないのか?
それ以前に近所一帯でNURO 光に変更するということはあり得るのだろうか。
プロバイダとメールアドレスは変わらないと言っておきながら、『重要事項』ではSo-netに入会しそれまでのプロバイダを解約すると書いていたので、担当者が言っていたことは嘘じゃないのか?
電話も変わらないとしながら、NURO 光でんわはソフトバンクグループと提携したIP電話サービスで、NTTからソフトバンクグループの回線に変わり、電話を利用するとソフトバンクグループとして認識されるようになるとは聞いてない。

他にもどんどん沸いてくる疑問…。
まずは近所で光回線を使っている父の友人に「NURO 光の勧誘があったか?近所一帯でNURO 光に変わるという話を聞いたか?」という点を確認してもらいました。全くそんな話は聞いたことがない、という確約が取れました。
次に、ソニーネットワークコミュニケーションズのサポートデスクに疑問をぶつけて返答の反応をみました。

NURO サポートデスクで真実を知る

申し込みを行ったのが夜だったため、翌日NURO サポートデスクの受付時間内に電話をかけてみました。
まず以下の6点をぶつけてみました。

  1. 『NTTの代理店でこの辺一帯を回っています』と言われたが、御社はNTTの代理店なのか。
  2. 『近所一帯で光回線をご利用のご家庭はすべてNURO 光に変更する』ということはあり得るのか。
  3. 『近所一帯で工事を行うため、工事費は自社で負担します』と言われたがそういうサービスはあるのか?
  4. 『プロバイダとメールアドレスは変わりません』と言われたがSo-netと契約して前のプロバイダを解約しないといけないですよね?
  5. 『電話番号も変わりません。NTTのままです』と言われたが、ソフトバンクに変更されると『重要事項』にありますが?
  6. 申込書にサインを行ったがキャンセルは行えるのか?その際、対価金は必要なのか?

返答はこんな感じでした。

1.の返答

NURO サポートデスク(以下:サポート)「誠に申し訳ございません。そういったNTTの代理店という形では行っておりません。もしお客様のご自宅がNURO 光の回線サービス範囲になったということをおっしゃっていませんでしたか?」
私「自宅にNURO 光回線サービスの範囲になった、という話はしていませんし、とにかくNTTの代理で独禁法でどうとかと言っていました」
サポート「そうでしたか…本当に申し訳ございません」

2.の返答

サポート「近所一帯でNURO 光回線サービスの工事を行う…ですか?マンション一帯で工事を行うと言ったことではないのですか?」
私「いいえ、一軒家で住宅地一帯でNURO 光に変更する工事を行うと言っていました」
サポート「そういったことは致しません」

3.の返答

サポート「代理店によって異なりますので、こちらでは把握しておりません。キャンペーン内容についても代理店によって異なります」
私「そうですか…(代理店投げっぱなしということか…それとも把握しきれていないということか…)」
サポート「ただ、ご近所一帯をすべてNURO 光の工事を行うと言ったことはございません」

4.の返答

この際、NURO 光について説明を受けました。

サポート「NURO 光とは、So-netが提供しているインターネットと光回線をセットにしたサービスプランです」
私「つまり『NURO 光』という名前は、So-netと光回線を合わせたブランド名みたいなものですか?」
サポート「弊社So-netが提供するプロバイダサービスと光回線サービスを合わせた会員限定サービス、というようなものです」
私「So-netのプロバイダに入会した上で、これまでのプロバイダを解約するという流れに間違いはありませんか?担当者はプロバイダもメールアドレスも変わらないと言われたのですが」
サポート「そうでしたか、誠に申し訳ございません。NURO 光コースは基本的にはSo-netへの加入前提のサービスになっております」
  • NURO 光は、So-netが関東・東海・関西エリアで提供しています(2018年01月現在)。
  • 現在のプロバイダを解約しても月額を支払ってメールアドレスのみ使用継続することが可能のようですが、加入しているプロバイダによって可能・不可能があるようです。契約者の父の場合は無理でしたし、私が加入しているプロバイダは月額200円(税別)で『専用メールアドレス』が使えるようですが、プロバイダを退会するとそれまでのメールアドレスが使用できないのでメールアドレスの継続は無理でした。

5.の返答

サポート「申し訳ございません。電話回線先は変更されます。説明が不足されていたのでしょう」
私「(それでソフトバンクのユーザーか聞かれたり『おうち割』の話をしていたのか)わかりました」

6.の返答

サポート「キャンセルは、まず1回目の工事が行われる前に弊社から契約書類が届くと思います。その際、今一度こちらのNURO サポートデスクに『キャンセルする』旨のご連絡をいただければキャンセルを承ります」
私「1回目の工事が行われる前、ですね。それとキャンセルすることになった場合費用はかかりますか?『重要事項』に『初期契約解除制度』の記載があって対価金を支払え、とあるのですが」
サポート「まだ1回目の工事が入っていない状態ですから、お金を支払っていただくことはありません」
私「支払わなくてもいいのですか?わかりました。書類が届きましたらこちらにお電話いたします」
サポート「いいえ、いろいろとあったのですね。こちらこそ申し訳ございません」

要は、代理店B社の担当者が話していたことはすべて虚言だった、わけです。
しかも契約を前提にすべて説明されており、解約については一切言及はありませんでした。
まぁ担当者は契約を取り付けたい一心でそういったネガティブな話はしないでしょう。

NURO 光サポートデスクへの電話後、気になることがありました。

B社が申込書をソニーネットワークコミュニケーションズに提出するのが遅く、1回目の工事日ギリギリまでに『So-net契約内容のご案内』と『お支払い登録申込書』が届いて間に合わなかったらキャンセルできなくなる!かも…

もしそうなったらマズイ…
これまでの事情をB社にも苦情を兼ねてキャンセルする旨を伝える連絡を取りました。
まず名刺にあった会社をネットで検索し、存在しているのか確認しました。
存在はしましたしサイトもありました。見るとなんというか若い人たちが集って頑張っています!的な写真が載った1ページレイアウトコンテンツ。会社概要を確認すると電話番号が渡された番号と違ったので、こちらにいわゆる大代表電話なのだろう。
だったらこちらに電話したほうが直接社員に繋がるはず。

代理店に電話して事の次第を話すとキャンセル対応してくれる(かも)

名刺にかかれた電話番号より公に情報公開している電話番号にかけました。
電話に出たB社担当者に、家に訪れたB社勧誘担当者の情報(セールストーク)がすべて虚言であったこと、申し込みをしたが現在の光回線を変更するつもりはない、NURO 光サポートデスクに訪問担当者の虚偽内容を確認・報告した、プロバイダを変更することをしたくない、などをかいつまんで話しました。
B社担当者は電話先で驚くこともなく、すんなり対応してくれました。

B社担当者「誠に申し訳ございません。それではこちらからキャンセルをさせていただきます」
私「キャンセルができるのですか?それではその際、きちんとキャンセル手続きがなされたか手元に取っておきたいので、書面をいただきたいのですが」
B社担当者「書面ですか?…わかりました。キャンセル手続きに関する書類をご送付させていただきます」
私「早急に送付いただけますようよろしくお願いいたします」
B社担当者「こちらこそ、今回は誠に申し訳ございませんでした。今後、NURO 光に関してご興味がありましたらご連絡ください」

…今後は代理店なんて通さないよ。
とにかく代理店B社からNURO 光申し込みのキャンセルが行えました。
ですが、まだ安心できなかったのでB社からの書面、すでに申し込み手続き済だったSo-netからの書類の到着を待ちました。

『契約』関係は、念には念を

まずはB社からの書面(私が記入した書類すべて)が届き、

「キャンセル処理完了致しましたのでお知らせ致します。併せてお申込書類の返送を致します」

という挨拶文とともに申込書類がすべて入っていました。
後は、NURO サポートデスクにB社がキャンセル処理を行ってくれたかの確認を取り、していなかったらキャンセルの旨を行おうと連絡しました。
すでにB社がキャンセル処理を行ってくれており、申し込みのキャンセルが完了していました。
最後に、

「届いた『So-net契約内容のご案内』や『支払い方法登録申込書』『キャンペーン内容』等の書類を破棄してください。また機会がありましたらご利用をご検討くださいますようお願いいたします」

という言葉で、こちらができるべき事柄はすべて終了しました。

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まとめ

今回のNURO 光案件について、担当者の言葉を録音するなりもっと情報を取っておけば良かったです。
それ以前に、これまでいろいろな詐欺まがいな出来事を見てきてスルーできてきたのに、今回何故引っかかってしまったのか。
絶望してその日は翌朝まで眠ることができませんでした。
希望は、1回目の工事が入るまでであればキャンセルに応じてくれる、ということ。
NURO サポートデスクもB社も真摯に話を聞いてくれ、キャンセル対応してくれたのは少し心が休まりました。
それでも詐欺まがいのセールストークに騙されたのは事実です。
契約してしまえばその先は金が発生するのです。
今回は対価金というものが発生するかもしれませんでした。
それを事前の段階で止められたことが救いです。
この記事を書いたことで己の今後の戒めになり、同じような状況に陥った人がこの記事を読んで、こういう対応をすることでキャンセルできた一例になれば…と思います。

NURO 光自体に落ち度があるわけではない

なお、NURO 光に問題があるわけではありません。
光回線の速度が現在よりも速くなり、プロバイダをSo-netに変更することに対して気にせず、ソフトバンクユーザーならお得な特典もあったりします。
十分なメリットはあると思います。
ただ今回は、不意打ちを食らった虚言に満ちた詐欺まがいな勧誘営業トークを受けての申し込み、という状況だったためキャンセルという方法を取りました。
もし申し込みを考えているのなら、直接公式サイトを見て不明点はサポートデスクで聞いてみる、または大手家電店で相談した上で検討する、などが安心・安全だと思います。

2018年05月26日追記

当記事においてコメントが寄せられましたが、So-NetおよびSo-Netサービスの一環であるNURO 光の契約や工事についての愚痴、提供するソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社および親会社のソニー株式会社、関連グループに対して誹謗中傷が書かれていたためコメントを閉鎖させていただきました。

コメントをくださった方に一言。

こちらで起こった事情とあなた様に起こった事情とは異なると思います。
その長文コメントのぶつける先はここではないと思います。
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社に、そのご意見を直接ぶつけてみてはいかがでしょうか。

https://www.so-net.ne.jp/voc/

So-Netとはインターネット接続サービスの名称でありサービスブランド名でもあり、正式会社名はソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社です。
またNURO 光は、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社の事業の1つです。株主ではありません。

https://www.sonynetwork.co.jp/corporation/service/consumer.html

今後、別の記事にて同様のコメントを寄せた場合はスパムと判断し削除いたします。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。

現在療養中のためフリーランスを装いながら無職モードで細々生息中。海外ドラマからWebネタ、ゲーム・Apple・iPhone・音声合成・MMDなどの様々なガジェットを、おばちゃん視点で紹介しています。

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