[PD治療失敗雑記その9]なくしたもの、さらに失ったもの

aerial photography of a mountain
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2021年に記事を投稿できず、2023年初のPD治療失敗雑記になります。
ずっとひどい日々が続いているのですが、その一つをなくして楽になったけれど失ったことについて書こうと思います。
子宮筋腫のことです。
2021年11月に手術し子宮を全摘しました。

ここ1、2年抱えていた悩みを打ち明けたら『手術』決定

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以前から体の中に巣くうっていた”良性腫瘍”こと子宮筋腫。
ここ1、2年ほど気になっていたことがありました。
まず、月経前が下から腸に押し上げるような症状やゴリゴリ感があり、月経後までそれが続いていました。
それで何もなければ問題ない話ですが、押し上げるのが大腸に大便を誘い、また頻尿も起きてどこへ行っても家にいてもトイレが近くなるようになりました。

もともと神経質なお腹ですぐにゆるくなったり便秘になる人間なので、

「(お腹を押し上げてトイレ近いの)筋腫なのかストレスどっちだろうなぁ…」

ってしばらく悩んでいました。

しかし特に月経の時期になると、頻度が高くなって出血量も多め(と言ってもとても酷い方に比べれば全く少なめなほうだと思います)になって体調が思わしくなくなる日々が続くようになりました。

一方、子宮筋腫は定期通院で『様子見』とされていました。
内診して大きさを見て医師が

「この大きさなら別に大丈夫ですよ、では次回予約入れてその時に」

とこちら側の状況を詳しく聞かずに終えていたこともあり、さすがに今回は状況を話そうと思っていました。

たまたま今回の医師が女性医師で、しかも明朗快活な感じな方で最初に

「やまねさん、最近の体調はどうですか?お腹の痛みとか月経周期とか変わりました?」

と聞いてきたのです。

これまで「最近はどうですか?」と聞かれても詳しく話そうとしても早く終わらせたいのか、話の続きをさせてくれる医師に会わなかったのが不思議なくらい。
大きさの情報は口頭のみで大きさと不調とは全く異なる話なので、体調を聞く医師はいなかったのです。

ようやくその医師に「実は…」と現状を話しました。

そうなると医師から告げられた方法は2つ。
1つは手術で腫瘍摘出(子宮全摘)、もう1つは薬で一時的に閉経状態にする。

私の場合、20代前半に開腹手術を行い、切除箇所を特定するため腸を全部出して体内に戻していることと、その影響で子宮と大腸の癒着が見られることがMRI検査で判明していました。
病院側の見解としては患者に負担がかからないよう、それと急速入院(短期間で手術し退院させる)を行っているところだったので、子宮筋腫の手術は腹腔鏡手術が基本だったのです。
でも私はすでに開腹手術を経験済で、しかも子宮と大腸が癒着している状態で筋腫を摘出する、感染症を考慮するリスクを伴っていたわけです。
大きさはそれほどでもないし、体の不調も感じていない(当時)ので手術する必要がない。それでも手術をしたければ他の大きな病院を探してください。
と言われ、ずっと様子見で過ごしてきたわけです。
この場合、開腹手術を行って子宮と大腸の癒着をはがし、子宮ごと全摘し卵巣を残す方法です。

現在パニック障害と不安(うつはパニック障害から引き起こされる延長上の症状で、現在は専用の薬を飲んでいませんがうつにも効く薬も含まれています)、不眠症の薬を飲んでいます。
そこに閉経状態にする薬を飲むと今以上に気持ちが落ち込む懸念が出てくると言われました。

「やまねさんはどっちがベストだと思ってる?」

キッパリと「もちろん、手術です」

「だよねぇ。そのほうが1つ不安が減るものね」

そもそもパニック障害が起きたきっかけが月経2日目による大出血と副次的な冷気と熱気の連続(電車での乗り降りを繰り返しトイレに駆け込んだため)であって、その月経そのものが子宮全摘で終わるわけで不安の1つは少なくとも解消されるわけです。

「ご家族は何かおっしゃってる?」

「別に。自分のことは気にされてませんので」

「念のために次回までにご家族と相談されてお返事ください」

「はい。でも、手術で楽になりたいです」

「はははは(笑)、でも、あなたの不調を治して不安を1つでも減らしたい。私はそのために動きますから」

そういってもらえて、その後こっそり泣きました。
そこまで言ってくれる先生に会ったのがその科では初めてでした。

家族との相談は、「手術して良くなるんだったら、仕事ができるようになるんだね」という意味合いがありました。
さすがにすぐには無理、パニック障害が酷いからとは言ったもののとにかく高額限度額適用認定証のことをよく知る兄が「不安が少しでも減るならやりなよ」と言ってくれたので、渋々承諾してくれました。

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結果報告したら入院手術が2週間後に

「手術入院の件、承諾出ました」

と女性医師に報告すると、その時はもし手術入院するなら12月になるかも、と話していたのですが

「了解しました。じゃあ、入院は2週間後。手術はその翌日ね」

「……はい?」

「たまたま空いてたのよ。でね、承諾が出たから今日いろいろ検査と説明を受けてもらいます。それと高額限度額適用認定証を行政からもらってきてください」

「ずいぶんと早いというか早すぎですね。家族もビックリしますよ」

「でも面会もできない、あ、でも手術直前と直後にちょっとだけ会えるかな。その辺りは看護師から説明があるから」

「はぁ…(早すぎて何がなんだか)」

「それでは、検査をすべて受けてから看護師から手術入院の日程などの詳しい説明を聞いてね。それでは入院日のひに会いましょう!」

(……ノリはいいけど、大丈夫かな…)

こんな医師(執刀医であり担当医)ですが、内診の時、

「やまねさんは、お尻からやってます?それとも膣から?」

「え?お尻からもできたんですか?」

「恥ずかしいとか痛いとか辛い人がいるでしょ。これまで聞かれなかったの?」

ということがありました。
最初から言って欲しいよ。他の女性医師でも言われなかったしだいたいの内診は子宮頸がん検診も含まれていたのでそっちしかやってなかったのでした。
まぁもう子宮取ってしまったので今後やる必要はよほどのことがない限りありませんけど。

ちょうど新型コロナワクチン接種の2回目が済んでいて、感染者も以前よりも少なかったこのタイミングで、今思うと良かったと思っています。

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現在療養中のためフリーランスを装いながら無職モードで細々生息中。海外ドラマからWebネタ、ゲーム・Apple・iPhone・音声合成・MMDなどの様々なガジェットを、おばちゃん視点で紹介しています。

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